見落としやすい交通事故のけが 早期発見のためのチェックポイント

交通事故でのけがの治療の難しさとして、事故直後に気づかなかった、また「大したことはない」と感じていた症状が長く続いたり、悪化したりすることがあります。
事故直後に整形外科や接骨院で対処しないと、適切な治療ができなくなるだけではなく、事故との因果関係が認められないなどのトラブルも生じやすくなります。
そこで、交通事故で頻発し、かつ見落としがちな症状をチェックポイントとして挙げてみました。
首・肩の重さ・つっぱり
事故数日後に感じることが多いのが、首や背中がなんとなく重かったり、こわばったり突っ張ったりする感覚です。
事故の衝撃による筋肉の緊張、また「むちうち」の動きにより、頸椎をねんざしたり、神経が圧迫されたりしたことが原因であることがあります。
もともと肩こりがある人はとくに、事故が原因であると見落としがちなことに注意しましょう。
関節の動きの悪さ
肘や膝などの「動きが悪い」と感じる場合でも、特に痛みやしびれがなければ、放置しがちになります。しかし、関節の不調は小さなものでも放っておかないこと。
関節には骨や腱や筋肉、靭帯など様々な組織が集まっており、人の動きをつかさどっています。
これら様々な組織の損傷が、関節の動きを大きく制限します。初期症状は大したことがなくても、数ヶか月後に急激に動かなくなることも考えられます。
だるさ、気持ち悪い
だるさや、気持ちの悪さといった症状もあります。これは事故との関係がわかりにくい症状です。
気持ちが落ち込み、集中力ややる気が出ないといった微妙な症状としてあらわれることもあります。
気持ちの問題と思われるものでも、事故によるいわゆる「むち打ち症」で、神経の圧迫など、体の組織が損傷したことが原因のことがあります。
小さな関節の痛み
首や腕、脚の大きな関節は事故後必ず気にするものですが、手や足の指などの症状は見落としがちです。
とくに指の骨折は、車や自転車のハンドルではさんでしまうなど、交通事故でかなり多いけがです。
しかし、自覚症状があまりない場合も多くあります。
手など、普段よく使う部位の場合、事故後に痛みがあっても「腱鞘炎かな?」 といった判断で、治療をしないまま放っておいてしまうこともあるので注意が必要です。
打撲
事故後は、脚やふくらはぎなど、青く腫れることが多くあります。痛みがなければ、放置しがちになります。
打撲は、放っておけば治るものが多いものの、出血が吸収されずに、腫れが引かず大きくなったり、筋膜が癒着して痛みが生じたりといったことがあります。
また、単なる打撲だと考えていた部位に小さな骨折があるという例も多数あります。打撲の跡がある場合、自己判断せず一度は専門家の診察を受けるとよいでしょう。
小さな異変を放置しないこと
交通事故では大きなけがはもちろんですが、小さな体の異変こそ、しっかりと見極め、適切な専門家に相談し、治療を施す必要があります。
事故後は、気が動転していたり、緊張状態が続くことが多いものですが、落ち着いて体の一つひとつの動きを検討し、少しでも異常を感じたら、整形外科や接骨院へ来院してみることを
お勧めします。
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